安全安心という基本的な性能があらゆる製品に問われる中、火災に対する安全性や日常使用での“安全”が今、改めて求められている社会情勢を踏まえ、(社)日本シヤッター・ドア協会では、これまで慣習的に運用されてきたスチール防火戸に関する運用基準をこのほど冊子にまとめました。
ここに3章からなる運用基準のインデックスと内容の一部をご紹介いたします。 当協会では、広く防火戸に関する日常業務に役立てていただくことを目的に出版物として頒布を 行っていますのでご利用ください。
第1章 防火戸の関連規定
1.概要
1.1法の体系
法令の体系は、国の法体系と地方公共団体の法体系とに大別できる。国の法体系は、一般的には国の全域を対象とするが、地方公共団体の法体系は、その地方公共団体の範囲に限定される。
ここでは,わが国全域を対象とした国の法体系についてのみ記述し、対象範囲が限定される地方公共団体の法体系には触れない。
具体的にここで記述する法体系の内訳を云うと、建築基準法(法律)・建築基準法施行令(政令)・建設(国土交通)省告示であるが,関連するその他の法令も若干含んでいる。
法:建築基準法 令:建築基準法施行令 建告:建設省告示
1.2法令及び建告の抜粋
2.建築基準法及び同施行令
2.1主な用語(37頁参照)
a)「建築物」
b)「特殊建築物」
c)「居室」
d)「延焼の恐れのある部分」
e)「防火戸」
f)「耐火建築物」
g)「準耐火建築物」
2.2防火設備の適用法令に対する分類
a)例示仕様(構造規定)
b)大臣認定品(個別認定品)
2.3防火設備の性能
a)遮炎性能
b)遮煙性能
c)安全性能
2.4防火区画
3.消防法
3.1無窓階
a)定義
b)関連する防火戸
1)FIX 2)開き戸等
3.2消防ホース通過孔
第2章 防火戸の種類と構造
1.防火戸の種類
防火戸は、建築基準法により設置が義務付けられている場所が特定防火設備と防火設備の2種類に分類されており、それぞれ常時閉鎖式と随時閉鎖式とに分けられる。
また、たて穴区画や異種用途区画には遮煙性が要求されており、遮煙性能を有する防火戸として個別認定品の複合防火設備が設定されている。
1.1性能区分
a)防火設備
b)特定防火設備
c)複合防火設備(遮煙防火設備)
1.2閉鎖機構
a)常時閉鎖式
b)随時閉鎖式
1.3開閉方式
2.防火戸の構造
2.1特定防火設備の構造
a)鋼製軽量建具
2)適用部材・部品
| 2.1)表面材 | 2.5)自閉機構 | 2.9)ポスト口 |
| 2.2)枠材 | 2.6)錠前 | 2.10)ドアアイ |
| 2.3)心材・充填材 | 2.7)係止装置 | 2.11)ドアボトム |
| 2.4)吊り金具 | 2.8)気密ゴム | 2.12)装飾 |
b)鋼製建具
| 1.1)両面フラッシュ構造 | 1.2)片面フラッシュ構造 |
| 2.1)表面材 | 2.6)錠前 | 2.11)ドアボトム |
| 2.2)枠材 | 2.7)係止装置 | 2.12)装飾 |
| 2.3)心材・充填材 | 2.8)気密ゴム | 2.13)消防ホース通過孔 |
| 2.4)吊り金具 | 2.9)ポスト口 | |
| 2.5)自閉機構 | 2.10)ドアアイ |
c)鋼製軽量建具・鋼製建具 共通事項
2.2防火設備の構造
a)鋼製軽量建具
b)鋼製建具
c)鋼製軽量建具・鋼製建具 共通事項
2.3複合防火設備(遮煙防火設備)
第3章 防火戸の安全性
相当数の防火戸が設置されるビル等においては、一つひとつの安全性を確認することは困難であり、非常に合理性に欠けることから、当協会では、ドアクローザ工業会と共同で、多くの試験結果と技術データをもとに、各ドア種別に安全性の目安として表−7〜表−9をまとめた。
この表に至るまでの途中段階での検討資料は、運用基準で確認できる。
1.閉鎖時の危害防止対策
1.1建設省告示第2563号の改正
a)対象
b)要求性能
c)安全基準
1.2安全性の検証
a)運動エネルギーが10J以下となる条件
b) 閉じ力150N以下となる条件
c)運動エネルギー10J以下、閉じ力150N以下となる条件
a)、b)より、運動エネルギーが10J以下で、閉じ力が150N以下になる閉鎖時間の下限値を、まとめたものが、表−7〜10である
1)鋼製建具(SD)用(表−7)
【付帯条件】
※ SDの扉重量は40kg/m2で計算。
(SDの構成仕様:表面材1.6mm、力骨2.3mm、中骨1.6mm、裏板を含む)
(扉厚40mm:38kg/m2〜扉厚60mm:40kg/m2)
※開き戸の閉鎖速度(0°〜90°の閉鎖時間)は5秒〜8秒での調整を前提とする考え。JIS A 1510-3 「建築用ドア金物の試験方法(フロアヒンジ,ドアクローザ及びヒンジクローザ)」における、閉じ速度は70°〜全閉までの時間で表され、下記3種類に分類”速い”=約3秒 ”中間”=5〜8秒 ”遅い”=約20秒
2)鋼製軽量建具用(表−8)
【付帯条件】
※ LDの扉重量は20kg/m2で計算。
(LDの構成仕様は表面材:0.8mm、外周フレーム:1.6mm、芯材:水酸化アルミ紙コア、裏板を含む)
※開き戸の閉鎖速度(0°〜90°の閉鎖時間)は5秒〜8秒での調整を前提とする考え。
JIS A 1510-3 「建築用ドア金物の試験方法(フロアヒンジ,ドアクローザ及びヒンジクローザ)」における、閉じ速度は70°〜全閉までの時間で表され、下記3種類に分類”速い”=約3秒 ”中間”=5〜8秒 ”遅い”=約20秒
3)鋼製引き戸(SD)用(表−9)
【付帯条件】
※SDの扉重量は40kg/uで計算。
(SDの構成仕様:表面材1.6mm、力骨2.3mm、中骨1.6mm、裏板を含む)
(扉厚40mm:38kg/m2〜扉厚60mm:40kg/m2)
※引き戸の閉鎖速度(閉鎖時間)は全開〜全閉までの時間で管理する考え。
4)鋼製軽量引き戸用(表−10)
【付帯条件】
※SDの扉重量は20kg/m2で計算。
(SDの構成仕様:表面材0.6mm、外周フレーム1.6mm、、芯材:水酸化アルミ紙コア、裏板を含む)
※引き戸の閉鎖速度(閉鎖時間)は全開〜全閉までの時間で管理する考え。
結果、表−7〜10の第1ゾーンに当てはまる防火戸に関しては、適正な閉鎖時間(5秒〜8秒)を遵守することで個々の検証は必要がないといえる。
第2ゾーンに該当する防火戸に関しては、90°→0°までの閉鎖時間が表の下限値を満足することを確認して調整すれば、安全である。
第3ゾーンに該当する建具に関しては、特殊性があるため,閉鎖時間の測定および10J以下であるか1.3個別検証により計算を要する。
1.3個別検証
表−7〜10の第3ゾーンに該当する特殊防火戸に関しては、個々の検証が必要となる。
a)運動エネルギーの検証方法
1)開き戸 2)折りたたみ戸(第二扉) 3)引き戸
b)閉じ力の検証方法
2.指はさみ防止対策
2.1開き戸
a)戸先部
b)吊りもと部
2.2引き戸
a)戸先部
b)戸尻部
c)引き込み部
2.3折りたたみ戸
a)戸先部
b)吊りもと部
1)持ち出し吊り構造
2)中心吊り構造
c)折リたたみ部
3.傷害防止対策
3.1開き戸
a)対策〈共通事項〉
b)具体的な対策例
3.2引き戸
a)対策〈共通事項〉
b)具体的な対策例
3.3折りたたみ戸
a)対策〈共通事項〉
b)具体的な対策例
